今回から美髪・艶髪になりたい、スタイリングを楽にしたいをテーマに
皆様がおうちでも美容室クオリティを再現できる美容師が無意識にやっているヘアケアのコツをお伝えしていこうと思います。
第一回は「ドライヤーのコツ」
サロンでも一番質問される事項です。
「美容室の仕上がりはきれいなのに、おうちに帰って自分でやると全然同じようにならないんだけど、やり方違うの?」
正直に言うと全然違います!
お客様にとってとても面倒で早く終わらせたいできればやりたくないドライの時間は、美容師にとってスタイリングを決めるとても大事な時間です。
「根元から乾かして、冷風で終わればいいでしょ?」
正解ではありますがそんなに単純ではありません!
気にするポイントが実はたくさんあるんです。
一つずつ解説していきます。
◎根元から乾かす理由
これは毛先のほうが乾きやすい→乾燥しやすいからです。
詳しくお話します。
根元は生えてきたばかりで健康です。健康な髪は水分を保つ力も十分にあります。
髪の毛は死んだ細胞と言われていて、毛先にかけてケアをしてもどうしてもダメージからは免れられません。
よって髪は健康なときのように水分を保持することができなくなっていき、乾燥しやすくなります。
乾きやすい毛先が先に乾くと、オーバードライ(過乾燥)という状態になります。
これはパサパサ感を増長させ、まとまりが悪くなり、どんどんダメージが進みます。
また、髪に水分を感じる状態(触った時にやや冷たく感じる状態)のままだと、髪のキューティクルが開いた状態が続いてることになります。
キューティクルが開いていると外的な刺激に弱く、切れ毛や絡まり毛、褪色など様々なダメージ要因へと繋がります。
なので、しっかり乾きづらい根元を乾かし、最後に毛先を乾かすのがオススメです。
◎ドライヤーの当て方
先ほど、根元から乾かしましょうとお伝えしましたが、その際に皆さんはどのようにドライヤーを当てていますか?
ドライヤーを振りながらぐしゃぐしゃっゴシゴシと、頭皮をこするようにして毛をバサバサと振りながら乾かしてはいませんか?
ドライヤーを下から上に向かって煽るように当て、髪を浮かせて早く乾かそうとはしていませんか?
完全に間違いではないのですが、少しコツをプラスするだけで、格段に仕上がりが変わります。
それは①ドライヤーは上からまたは横から当てること②頭皮だけをこするようにして、髪をかき分けたりかきあげたりするように指を通しながら乾かすこと です。
①ドライヤーは上または横から当てる のは艶を出すためです。
正直、煽るように当てて乾かすほうが圧倒的に早く乾かせると思います。
ただ、髪のキューティクルは頭皮側から毛先側に向かってうろこ状に重なっているため、煽って当てると開きっぱなしになってしまうのです。
開きっぱなしは切れ毛や枝毛、褪色などを引き起こす原因になります。また、パヤパヤっとした短い毛が立ち上がって、艶が出て見えない原因もこのためです。
上か横から当てると、髪が生えてる方向と同じ向きで乾かせるので、キューティクルも閉じ、艶が増すのです。
②髪がバサバサ大きく動かないように頭皮だけを小刻みにこすり、髪をかき分けたりかきあげたりするように、指を毛先まで通しながら乾かす のは、髪のまとまりを良くし、癖が出るのを抑制するためです。
髪は、濡れてる時→乾いた時、温かい状態→冷めた状態に形が決まります。
髪を大きく揺らしながら乾くと、揺れた分の動きが出やすくなります。
逆に、引っ張って乾かせば癖は伸びますよね。
根元から乾かしたいので、頭皮にまでドライヤーの風は当ててほしいですが、適当にグシャグシャするのではなく、最小限こするようにして、代わりにかきあげたりかき分けたりするのがおすすめです。(毛量の多い人は風がしっかり当たるくらいは動かして大丈夫です)
指を通すのは、ブローやアイロンの代わりになってくれるからです。
指を通す=髪表面を撫でる ことにもなるので、キューティクルを閉じる役割も担って艶も増してくれます。
指で挟んで丁寧に毛先まで熱を当てれば、まとまりが格段にアップします。
文章で書くと少し堅苦しくはなりますが、理由がわかるとやる気も出てくるのではないでしょうか。
こちらを動画で解説したものが私のインスタグラムに掲載してあるので、よかったら御覧ください。
https://www.instagram.com/tv/CAIC098Dfl4/?utm_source=ig_web_copy_link
保存して見返せるようにしておくのがおすすめです。
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サロンでは、どんな質問でもお答えいたします。
ケアだけでなくスタイリングもお伝えしていますので、気兼ねなくご相談下さい。
KINDに通うことで、どんどん髪がきれいになっていくのをご体感いただけますように。
それではまた。
スタイリスト 小山なつき